総合栄養食のキャットフードを混ぜるのはやめよう!肥満や栄養が偏る危険あり

混ぜることは推奨されません

キャットフードはそれぞれメーカーが味や栄養バランスを考えてブレンドしていて、総合栄養食のキャットフードであれば単品を食べさせていれば問題はありません。

反対に他のキャットフードと混ぜることで、栄養に偏りがでて愛猫にとって必要な栄養が足りなくなる恐れがあります。

混ぜても両方の効果を効果的に得ることはできない

例えばヘアボール排出タイプのキャットフードと肥満対策のキャットフードがあるとします。

ヘアボール排出タイプのキャットフードは食物繊維が10%近く入っていると思いますが、たんぱく質や脂質は抑える必要はありません。食物繊維が多くなった分、肉類の含有量が減って結果的にたんぱく質や脂質が減っている場合はあります。

反対に肥満対策タイプのキャットフードは主に脂質、次にたんぱく質を減らして、健康に害がないように作られています。必要最低限を摂取し、健康的に痩せていくことを目指すことから与える量も重要です。腸内環境改善のために食物繊維は少し多めに含まれている場合はあります。

こうした二つを混ぜたり交互に与えた場合、肥満対策で減らした脂質やたんぱく質はヘアボール排出タイプのフードで補われてしまうことになり、全く意味がありません。また、混ぜたことで相対的に食物繊維量が減ってしまってはヘアボール対策を利用している意味がなくなってしまいます。

また、栄養バランスも崩れてしまう可能性が高く、愛猫にとっては効果も出ない上に栄養もきちんと摂取できず、いいことがないという結果にもなりかねません。

開封から消費までの期間が長くなる

混ぜたり交互に与えていると、一種類のみを与えている場合に比べて開封から使い切るまでの期間が長くなります(順当に与えていれば倍の時間がかかる)。通常開封後は一ヶ月程度で使い切るのがベストです。特に日本は高温多湿の環境なのでより早く使い切った方がいいでしょう。

使い切るまでの期間が長くなることで風味も落ち、カビなどのリスクも高まります。より新鮮なキャットフードを効果的に与えることを考えていきましょう。

キャットフードの種類を変えたい時には混ぜながら時間をかけて変更していく

ただ病気になってフードをお気に入りのものから変えなければいけない、そういった時に口をつけてくれない時は、少量だけ混ぜて味を馴染ませてあげることも大切です。猫に限らず小動物は一食を抜いてしまうと体調不良に陥りやすいので、病気で慣れ親しんでいるフードを変える必要があって食べてくれない時は、例外として混ぜてみましょう。愛猫の体調管理は飼い主の役目で、正しい知識を持って行うことが、健康を守り寿命を延ばすことにつながります。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。