2007年アメリカで発生したメラミン混入によるペットフード大量リコール事件

今回は2007年にアメリカで発生して多くの犬猫が亡くなったペットフードの大量リコール事件について一緒に勉強していきましょう。

メラミン混入による大量リコール事件

それほど昔ではない2007年に、アメリカで大量の犬猫が死亡した事件が起こりました。

中国産ペットフードにより3,000匹を超える犬猫が死亡

原因は中国産原料を用いたペットフードにメラミンが混入していたこと。これによって2,200匹の犬と1,950匹の猫が死亡しました。判明したルートも、消費者からのクレームにより、カナダのメニューフーズ社が動物実験を行った結果病気や死亡という結果が出たことでリコールが始まりました。

その後腎不全でペットが大量に死亡し始め、大きな報道になったものの、残念ながら多くのメーカーから発売されていたことにより、リコールが遅れ、被害は拡大していきました。

ペットフード業界は経済的大打撃

あまりにも多くのリコールにより、メニューフーズ社だけでも4,200万ドル(約47.5億/113円換算)もの損失を計上することになりました。ペットフード業界自体が経済的大打撃を受け、その後も数度のリコールが続くまでになりました。

さらにリコールまでに時間を要したことで、各地で飼い主による裁判が行われています。

中国産食品を遠ざける結果に

これは中国で作られた小麦グルテンを含むウェットフードで起こった事件です。結果的に人間の食べ物にも影響が及んでいるのではとの疑惑から、多くの規制が敷かれる結果になりました。

結果的に中国産の食品の信用は大きく崩れ、ペットフード業界では原材料ですらも中国産の原料は使いたがらないメーカーが増えています

安定した原材料の供給を求め、中国産の原材料の使用あったとしても、自社または検査機関による厳しい検査を通過したもののみが使われるという、企業の管理体制には大きな変化が起こりました。

この事件を機に自社工場生産や工場の管理体制の強化が進んだ

この事件の大きな問題点は、キャットフードやドッグフードの販売メーカーが原材料の管理を外部の企業に全て任せっきりにしていたことが挙げられます。

この事件を境に、多くのペットフードの販売メーカーが原材料の管理を自社で行い、製造についても、自社工場を建設し、製造から販売まで全工程を一貫して自社で行うメーカーが増えました。その結果、この事件以来、現在までこのような大量のリコール事件は日本をはじめ世界のどの国で起きていません。

日本ではペットフードに関する法整備が進んだ

この事件が起こるまではペットフード協会による呼びかけや倫理的な観点からの暗黙の了解、そして各社が自主的に管理を行うのみで、ペットフードに対する法律というものは整備されていませんでした。

日本にもこの食品が輸入されていましたが、リコールが素早く行われたことで被害は出なかったと言われていますが、この事件をきっかけに2009年にペットフード安全法が施行されました。それにしてもその間2年間もかかっている点に、日本のペット関連に対する対応の遅さが表れています。