猫の目について。ヒトの3~8倍暗いところが見え、赤色は識別できない

猫は人間と違い、眠る時などに膜が閉じていくのを見たことがあると思います。黒目も人間とは違い、縦に切れ長で、暗い時や驚いた時には黒目を目一杯に広げることもできます。このように人間とは全く異なった猫の目について勉強していきましょう。

猫の視力は近くはよく見え、遠くは動くものは認識できる

人間は水晶体と網膜の間の距離を変えずに形状を変えることで焦点を合わせることができますが、猫は水晶体に人間ほどの弾力がないため、水晶体が前後に動くと考えられています。猫は鼻から15cm離れたところであれば焦点を合わせることができ(1/0.15m=約6.7ジオプトリ)、犬(1.0ジオプトリ)よりもはるかに近くのものを見ることができます。

ただし視力はよくなく遠くのものは見えないとされていますが、動くものであれば遠いものでも把握することができると言われています。

瞳孔は人の3倍以上に拡大可能

猫は明暗を受容している桿状体細胞をヒトの3倍以上も持っています。

瞳孔はヒトの3倍以上に拡大ができます。この結果ヒトの3倍以上の光量を網膜に取り入れることができます。さらに一度取り入れた光を反射することで、再び光受容器に戻す役割も持っていて、これだけでも明暗情報は約40%も増加させると言われています。

このため月明かりなど少しの光があればヒトが物体を認識できる明るさの3~8倍もの暗さでも物体を認識することができます。

明る過ぎるところは苦手

明るい場所では人は瞳孔直径2mmほどまで小さくすることができるが、猫の場合はそれでは不十分なため、縦に細くスリット状にすることで調整しています。

猫は赤色が識別できない

猫の色の識別についてです。もともと、猫は色の識別ができていない色盲であろうと思われていました。しかし、現在では猫の網膜には、色覚を掌る錘体細胞の存在が確認されています。

その数は人間の1/5と少なく、『赤』を識別するのは苦いと言われていますが、『青』と『緑』の二色、その混合色、『黄』、紫外線については識別できると言われています。私たち人間は、『青』と『緑』以外に『赤』も識別できる錘体細胞を持ち合わせているので、物体や景色を猫よりも色鮮やかに見ることが可能なのです。

しかし、猫は元来夜行性の動物で、ねずみなど獲物を狩猟するときは暗闇の中で行うことが多かったため、獲物の色を識別する視覚機能が必要無かったと言えます。

猫にキャットフードはどう見えているのか?

前述した通り、猫は赤色を識別するのは苦手です。キャットフードはよく赤色に着色されていますが、猫には赤色に見えていません。猫はキャットフードを食べる際は食べ物の色より匂いを重視していますので、着色料は飼い主さんにキャットフードを美味しくみせるための手段と言えるでしょう。